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放課後、中学の頃からの友達の佐川 佳菜(さがわ かな)と帰っていると


「なぁ、これ落としたよ。」


スラッとした身長に切れ長の目、鼻も高くまつ毛も長い。

イケメン。見た瞬間そう思った。


そんな凄くイケメンの人がハンカチを拾ってくれた。


「あっ！ありがとう。」

「いや、たまたま拾っただけだし、じゃあな。」

そう一言残しイケメンさんはすたすたと帰っていった。


「イケメンだったねー、さっきの人」

私がいつもの調子で佳菜に話しかけると
佳菜は目を見開いて

「あんた知らないの！？あの人は1年の中で月に3回は告白されてるって有名な一ノ瀬 蒼(いちのせ そう)よ！」


有名なイケメンに話しかけられて興奮している佳菜に背中をバシバシと叩かれその衝撃的な情報を耳にした私は、


「え！ほんとに！？やばいね！イケメンなだけじゃなく性格もいいんだね~。その、一ノ瀬くん？って人」


「性格いいって言うか、やることなすこと全部がスマートで、大人っぽくてクールらしいわよ。大抵の女の子はそういうとこに惚れるみたいね」


「へぇー！そうなんだ！確かにクールって感じだったね！」



そんな話で盛り上がっているといつの間にか家の前まで来ていた


「じゃあ、ばいばーい」

佳菜の家は私より少し離れた所にあって、通り道だからっていつも一緒に帰ってくれる

「また、明日ね。｣