そっと、抱き締められた


あのね、



私もう、忘れたくないよ。



あなたの胸の中の暖かさ。



人見知りが激しくて、



疑心暗鬼で、



引っ込み思案で、



そんな自分を受け入れることさえ



できない私を、



あなたは



否定も、拒絶も、



突き放すこともしないで、



ただ、ぎゅっと抱き締めてくれた。



きれいな言葉も、慰めも



最初からいらなかったんだ。



私はただ、



こうして抱き締められて、



誰かの胸の中で、安心しながら、



お母さんになだめられる



子供のように



泣きたかっただけだったんだ。