私達、家族が医者になったのは、両親が死んだからだ。両親は私の目の前で死んだ…
私が医学の知識を持っていたら救えた、2つの命だった。
私は、まだ幼かった凛の親を助けられなかった。そんな自分を悔やんでいた…
その気持ちが今でもあり、私は家族と距離を置く生活をしていた。
「玲!急患来たよ!」自分のデスクに着こうとした瞬間、呼ばれる。
私は直ぐに初療室に向かった。
途中で、
「姉さん。」と誰かに呼ばれた気がしたが、私は気にも留めないで廊下を走った。