目を覚ますと、俺の隣には目を腫らした母さんがいた。



「…愛斗?」



「母さん…ここどこ?」



そう俺が問うと、母さんは涙を流しながら「病院よ」そう答えた。



「よかった…!本当によかった…」



愛斗が生きててよかった




そう言って母さんは力強く俺の手を握った。




まだ…生きてる。




…どうして、まだ、生きてるんだろう。




俺は…まだ、近い死に怯えながら生きなければならないのか。



「母さん…俺…なんで生きてるの?」




母さんは目を見開いた。




実の母親にこんなこと聞くなんて最低だってわかってる。




でも…それでもね…