蒼の花と荒れる野獣Ⅱ


やんわり笑って日本人特有の“触れないで”というアピールをする。

こういう反応も上手くなったものだ。

昔のあたしはこんなことはできなかった。


彼女はその微妙な雰囲気を感じ取ったのか。

そっかあと、だけ言うともうこの話題には触れてこなかった。

「ねえ、和佳菜ちゃん。アイス食べようよ」

「さっき食べちゃったよ」

「じゃあ違う種類にしよ。違う味食べようよ」

「遠慮しとく。お腹壊しちゃうもの」

ええーと不満げな彼女に若干申し訳なく思いながら、そっと彼女を背中から下ろした。


「和佳菜ちゃん?」

「ごめんね千夏ちゃん。今日は寝てくるね」

「ええー!さっきまで寝てたんじゃないの?」


「うん。まあでも、まだなんだか眠たいから寝てくるね。したっぱの子達と遊んできて?」

「やあよ。和佳菜ちゃんと一緒じゃなきゃ楽しくないの」

「それ、下の奴が聞いたら怒るぞ」

綾の怒ったような声に彼女はへらりと笑った。


「だって気使われるのこっちも疲れちゃうんだもん」


「そりゃここにいる女なんかみんな気使うだろ」


「でもなんか和佳菜ちゃんと千夏の扱い違うの!」

ビシッとあたしを指を指す彼女。