「さあ、なにする?遊ぶ?」
彼女は切り替えたようにニコリと笑う。
そこに含んでいた嫌ななにかはもうない。
そこで余計に恐怖心を抱いてしまう。
あたしは色々な人を知っている。
だけど、ここまで切り替えの早い人を見たことはなかった。
女は感情に任せて動きやすい。
そう思っていた自分の先入観を彼女は簡単に壊した。
そういえば、出会った頃彼女の話を綾と琢磨がしていた気がする。
そこで綾は。
『思慮深く、疑り深く、完璧な計画を立てる人』
と彼女を形容していた。
どこかで似ていると思ってしまった。
もう思い出したくもない、あの人に。
「どうしたの?和佳菜ちゃん」
分からない。
あたしに言い負かされて拗ねた少女のような彼女か。
妖艶に微笑む美しい大人を感じさせる彼女か。
どちらが本当なのか分からない。
「和佳菜、ちゃん?」



