蒼の花と荒れる野獣Ⅱ



「さあ、なにする?遊ぶ?」



彼女は切り替えたようにニコリと笑う。


そこに含んでいた嫌ななにかはもうない。


そこで余計に恐怖心を抱いてしまう。


あたしは色々な人を知っている。


だけど、ここまで切り替えの早い人を見たことはなかった。


女は感情に任せて動きやすい。


そう思っていた自分の先入観を彼女は簡単に壊した。


そういえば、出会った頃彼女の話を綾と琢磨がしていた気がする。


そこで綾は。


『思慮深く、疑り深く、完璧な計画を立てる人』


と彼女を形容していた。


どこかで似ていると思ってしまった。


もう思い出したくもない、あの人に。



「どうしたの?和佳菜ちゃん」



分からない。


あたしに言い負かされて拗ねた少女のような彼女か。


妖艶に微笑む美しい大人を感じさせる彼女か。



どちらが本当なのか分からない。





「和佳菜、ちゃん?」