蒼の花と荒れる野獣Ⅱ








「休憩しよ!」


彼女のその言葉で、あっさりと休憩が決まった。


そして、あたし達は今、フードコートにいる。


「じーんー、ドーナツ買おん。あそこのドーナツ屋さん美味しいの。ねえ、一緒にいこうよお」

彼女は楽しそうに仁の腕を引っ張る。


「んだよ、一人で行ってこいよ」


仁はそれを振り払いはしないけど、ゆっくりと引っ張られた腕を解く。


「やあよ。千夏女の子だもん。女の子1人ぼっちにするの?」


「んじゃ、和佳菜も……」


「和佳菜ちゃんには、席をとっておいてほしいの。いい?ありがとう!ごめんね、勝手にお願いして」


あの、あたしまだ何も言ってないんですけど。


というか、あたしも女だよね。


いつ性別変わったの。


「ほらほら、仁。早く行こ。和佳菜ちゃん待たせたくないなら、早く行って帰ってくるのが一番いいよ」


彼女に手を引かれ、仁は渋々ドーナツ屋の列に並ぶ。


あたしは…なんだか見ていたくなくて、逃げるように席を探す。