「休憩しよ!」
彼女のその言葉で、あっさりと休憩が決まった。
そして、あたし達は今、フードコートにいる。
「じーんー、ドーナツ買おん。あそこのドーナツ屋さん美味しいの。ねえ、一緒にいこうよお」
彼女は楽しそうに仁の腕を引っ張る。
「んだよ、一人で行ってこいよ」
仁はそれを振り払いはしないけど、ゆっくりと引っ張られた腕を解く。
「やあよ。千夏女の子だもん。女の子1人ぼっちにするの?」
「んじゃ、和佳菜も……」
「和佳菜ちゃんには、席をとっておいてほしいの。いい?ありがとう!ごめんね、勝手にお願いして」
あの、あたしまだ何も言ってないんですけど。
というか、あたしも女だよね。
いつ性別変わったの。
「ほらほら、仁。早く行こ。和佳菜ちゃん待たせたくないなら、早く行って帰ってくるのが一番いいよ」
彼女に手を引かれ、仁は渋々ドーナツ屋の列に並ぶ。
あたしは…なんだか見ていたくなくて、逃げるように席を探す。



