蒼の花と荒れる野獣Ⅱ



仁はため息を吐いてから、仕方ないと言う様に首を横に振った。


「…黙ってろよ」


クイッと手招きをして、あたしを後ろにつかせる。


そして早足で倉庫の周りを一周して、人がいないかを確認した。


「…いないみたいね」


「ああ」


改めて倉庫を見上げ、ため息が漏れた。


「…行くか」


そうして僅かにドアを開けて、中を覗くと。


中には立っている人は誰もいなかった。



そう、“立っている人”は。




そこには目を覆いたくなるような惨状が広がっていた。