「お前はお前で、自由に過ごしたらいいだろう」
「だから!自由に過ごすにも、あの子がいると邪魔なの!嫌なかんじなの!態度悪いじゃない!」
どうやら、仁とさっきのあの子、千夏さんが話しているらしい。
あたしとしては、早く入って掃除をしたい。
していいかな?
だけど、何故かその一歩が踏み出せなくて。
ドアの奥から聞こえるその声を、ただただ聞いていた。
「和……は悪……ない……だ……」
「悪いでしょ。何言ってるの?あの子に毒されてるのよ。仁、いつでも受け入れるって言ったわよね?」
「…む……のは……だろ」
こんな時、あたしはどうするのが正解なのだろう?
恋愛経験も他人と関わることも、決して多くはない人生だったから、本当にわからない。
分からないから曖昧に笑うしかない。
ねえ、…どうしたらいいの?



