「どうしてこうなっているの?」
「さあ」
オトコとオンナがベッドの上で寝ている。
オンナはオトコに押し倒されて、
オトコは素知らぬ顔で笑う。
遡ること、15分前。
粗方片付けが終わった頃。
「…和佳菜」
こっそりと仁があたしを呼んだ。
「どうした!……の?」
口を噤ませるから、苦い顔をすると。
しいっといいながら悪い顔をした。
「おいで」
そう言われてあたしは部屋に連れてこられた。
「ここはどこ?」
よく分からない場所だけど。
「俺の部屋」
「へ?」
仁って関西にも自分の部屋があるの?
「一応若頭、なんで」
あたしの疑問を読み取ったかのように仁が言った。
そんなもの?別に自分の家でもないのに。
銀深会の制度がよくわからないな、と頭を捻っていたら。
「少しは用心しろよ」
なんだか低い声が聞こえた。
「どういうことっ」
ぐん、と押されて。
「こういうこと」
あたしはベッドの上。
妖艶に笑う仁があたしの真上に。
そう、さっきの光景が完成したのだ。



