「上ばかり見て、自らの足元の刃に気がつかない。これより愚かなことは無いわね」
「…てめえ、俺が撃たんと思っとんのか?大間違いやで」
「いいえ、貴方なら撃つでしょうね。なんの躊躇もなく」
あたしだってそう思う。
彼は撃つだろう、確実に。
「分かったんなら…」
だけど、貴方にも分かっていないことがあるわ。
「この状況をわかっていないのは、貴方のほうだわ。葏忢さん」
「…なんだと?」
「失礼します!あの…その!」
ノックもなしに慌てて入ってきた組員。
ああ、そろそろ頃合いね。
「…れ、玲が!」
「玲がなんや」
「玲が…!!」
「お待たせしました、和佳菜さん」
そこには、多くの組員を連れた玲がにっこり笑って立っていた。



