蒼の花と荒れる野獣Ⅱ



「上ばかり見て、自らの足元の刃に気がつかない。これより愚かなことは無いわね」


「…てめえ、俺が撃たんと思っとんのか?大間違いやで」


「いいえ、貴方なら撃つでしょうね。なんの躊躇もなく」


あたしだってそう思う。


彼は撃つだろう、確実に。


「分かったんなら…」


だけど、貴方にも分かっていないことがあるわ。


「この状況をわかっていないのは、貴方のほうだわ。葏忢さん」


「…なんだと?」


「失礼します!あの…その!」


ノックもなしに慌てて入ってきた組員。


ああ、そろそろ頃合いね。


「…れ、玲が!」


「玲がなんや」


「玲が…!!」




「お待たせしました、和佳菜さん」



そこには、多くの組員を連れた玲がにっこり笑って立っていた。