蒼の花と荒れる野獣Ⅱ


「ほら、さっさと挨拶しろよ。俺があいつの目の前で堂々とこいつが姫だとでも言ってやるよ」


「そんなのみんなが不満なんじゃ」



「それを黙らせるのが、俺の仕事だろ」




綾はあたしより少し前に出ると。



「みんな、少し聞いてほしいことがある」



そう、各々の時間を過ごすしたっぱの彼らに呼びかけた。


しんと、一気に静まり返る倉庫は、やはり綾の力が強いのだと感じる。


「…今日は久しぶりに帰ってきた仲間が挨拶する。しっかり聞けよ」


綾はそういうとそっとあたしの背中を押した。


一度振り向いててしまうあたしに、行ってこいとだけ声をかけると、数歩後ろに下がった。


さあて、あたしの逃げ場は無くなった。


どんなことを言われても、取り消し不可能な言葉は、ずっとそのままだ。

彼らを変えることなんてできない。


だから、結局あたしは。







ありのままを伝えることしか出来ない。