「さては雅、お前が手柄を独り占めするつもりだな?彼女には私から話を聞く」
ガハハと笑った組長は眼光を鋭くしてあたしをみた。
やっぱり銀深会はマークについて知りたいらしい。
…いいえ、マークというよりはどちらかと言えば。
「組長が気にしておられるマリファナの入手経路についてもしっかり聴いておきますよ」
瑞樹が唇の端をあげた。
本当にこの男、隙がない。
行動の先をよむあたり、さすがだ、以外に言えることはなくなってしまった。
どれだけ気にしていたのだろうか。
組長は目をかっと見開き、頬を赤く紅潮させて怒鳴った。
「私は知っているからな。和佳菜さん、貴女が持っているものはUSBメモリだろ?」
組長はそう叫び、あたしの手の中にあるものを言い当てた。
まだ何も見せてはいなかったのに。
「ええそうです」
にこやかに微笑んで見せた。
しっかりとUSBメモリを握りしめたまま。
離さないと心に誓いながら。



