「それは金崎様のお言葉に甘えて、それは和佳菜さんがもらってしまいましょう」
「え?」
思わず大声を出してしまった。
シンと、一瞬誰も喋らなくなる。
厳かな雰囲気が流れていることを急に実感してしまって、1人で赤くなる。
「す、すみません」
大丈夫ですよ、と佐々木さんは優しく声をかけてくださった。
「マスター。こっちにも」
他のお客様が佐々木さんを呼んだので。
「そのグラス、和佳菜さん片付けておいてくれない?」
あたしは驚きやらなんやらでただ頷くことしかできなかった。
そうやってグラスを洗っていると。
カランコロンと、ドアベルが鳴った。
伝説の獅獣12代目の集まる場。
dogsと似たようなドアベルが。



