蒼の花と荒れる野獣Ⅱ



彼も獅獣にいた。


彼は13代目の総長で、孤児だった。


それでもって圧倒的な強さで彼もまたbeastと名乗ることができた。


beastの名を使えるのは、圧倒的な強さを持つ人間のみ。


だから、仁が始まりではない。


『あいつらが引き抜くのは決まって、もらい手がいない孤児。それでもって圧倒的な強さをもつ人間。総長とか副とかしてたやつの中で、選ぶらしーぞ』


そう、彼はマフィアにとってはぴったりの逸材だったのだ。


だけど、彼には心残りがあった。


「…悠人は元気?」


「さっき飛び出して来たから知らないけど、多分元気」


弟、悠人の存在だ。



彼は悠人の為に、アメリカへ、マフィアの世界へ旅立ったことを、彼はきっと知らない。


悠人が捻くれている理由も、兄が前触れもなくいなくなったことがきっと1つに入っているだろう。

聞いたことはないけど。