「やあ、坊っちゃん久しぶり……って、その子は?」
歳は50代後半から60代前半くらいだろうか。
お爺さんとは言いがたいが、お兄さんとも言えない優しげな男性が瞳をはためかせていた。
「ごめんマスター。この子とゆっくり話したくてここ借りたいんだけど。あ、ドリンク代は払うよ」
何にしようかなと考え込む彼を男性は怪訝な様子で見つめ、ふぅっと息を吐き出すと、その彼に聞いた。
「ねえ、坊っちゃん。解ってる?ここは普通の女の子が入れる場所じゃないんだよ」
彼は少し間を開けてからどうして?とでも言うように口を開いた。
「あれ、もしかしてマスターってニュース見ないの?」
「どういうことだ」
「だってこの子、マーク様のお気に入りだよ?」
ドクンと、心臓が嫌な動きをした。



