クールな君と甘いキャンディ

そんなことを言われても、さすがにそれは申し訳ないと思ってしまう。


「っていうか、水沢って結構ドジなんだな」


有村くんが少し呆れたように言う。


「財布持たずに購買に来る奴なんて、初めて見た」


「うぅっ、だよね……。自分でもびっくりした」


先ほどの失態を思い出して下を向きながら答えたら、有村くんにクスッと笑われた。


「ふっ。さっき、超焦ってたもんな」


「えっ、み、見てたの!?」


「うん、見てた。一部始終」


そう言われて、恥ずかしさのあまり顔が真っ赤になる。あの慌てっぷりを見られていたなんて。


だけど、その時ふと目にした彼の笑った顔が、すごく優しくて。


思わずトクンと胸が高鳴った。


有村くんって、笑ったらこんな顔するんだ……。


そういえば初めて見たな。笑ったところ。


普段、目つきが悪くて怖く見えるのに、こうして笑うと、少年みたいでちょっと可愛いかも。なんだかまたイメージが変わっちゃうな。