「名前とかクラスは調べてたけど。あたし結構ネットワークあるから」


「悪いけど…」


「はーい!言わなくていいから!彼女がいるんでしょ」


「会ったんだろ」


「だって初めてだったんだもん。あたしの誘いにぜーんぜん乗らない男子って。そんな青山君の特別な子ってどんな子なのかなーって」


「で、どんなだったの?」


「あ、未来ちゃんのことならやっぱり気になる?」


「…」


「あたし青山君のツボわかってきたかも」


「用が終わったなら帰ります」


立ち上がりかけた藍の両肩に手を置いて優は強引にまた座らせた。


「待った待った。本題はここから」


「早く終わらせてもらえる?」


「ほんっと塩対応ー!ブレないよねー!
でもそこが良いんだって。わかるわかる」


優はくるりと藍の正面に回ると、膝の上に腰掛けた。