「えっ?!花純、100点2枚もあんの?!」

舞子の大きな声が教室に響く。

「う、うん。そうみたい」

「まじかよ……」


テストが終わって3日。

驚いたことに、最初に返された3教科のうち、2教科が100点という、人生初めての驚異の成績に、私自身が一番驚きで身体が固まってしまう。

「うっそ、小山さん100点あるの?!うちのクラスの平均点爆上がりじゃん!」

「ありがてぇ〜これで補習回避確定!感謝小山!」

クラスメイトのみんなも口々にそう言ってくれて、素直に嬉しくて顔がほころぶ。

これも全部、希夜くんが勉強を教えてくれたおかげだ。

何かお礼しなきゃ。
この私がまさか高校のテストで100点をとる日が来るなんて。

あ、でも逆に。

希夜くんはテストの点数大丈夫だったかな。
私のことを教えていたから自分の勉強、いつもよりしていないんじゃ。

しかも、特進は他のクラスよりも格段にテストの難しさが違うよね。

それからは、早く家に帰って彼のテストの結果を聞くことだけを考えた。