クール王子ととろける溺甘♡同居



あ、そうだ。


あるものを思い出して立ち上がり、机の一番下の引き出しを開けた。



「ごめんね、麦茶しかないけど。……あれ?」


氷と麦茶が入ったグラスを2つ持って部屋に帰ってきた希夜くんが、テーブルに置かれたポテトチップスに目を向けた。


昨日、私が希夜くんからもらったものだ。


「まだ食べてなかったの?」


「今食べようと思って。お茶ありがとうございます……希夜くんもよかったら」


「え、俺も食べていいの?でもこれ小山さんの分で……」


「色々、助けてもらっているので。こんなので何のお礼にもならないんですが……」


こんな感情になっている自分に、自分でも驚いている。


男の子に、純粋に感謝の気持ちが生まれてくるなんて。