「好きなだけいていいよ」


「……っ、」


希夜くんはぽんぽんと頭を撫でると、部屋を出て浴室へと向かった。


うぅ……。


色々と心臓に悪すぎるよ。


やっぱり、この家で男の子と過ごすなんて。


私には無理なんじゃないか。


いっぺんにいろんなことが起こってしまって、せっかくお風呂に入ったのに、身体中が火照って汗をかいている。


なんてことだ……。


私は、熱を冷まそうと必死に、溶けかけのアイスに食いつく。


どこが、クールなんだ希夜くん。


あれは学校だけのキャラなの?


家では全然違うじゃない。


もしかして、男嫌いの私の反応を楽しんでる?


そうだとしたら、ちょっと性格に難ありだよ。