「二見が、まだ出会ってなかった頃の花純のこと知ってると思うとかなり嫉妬する」
顔を上げた希夜くんの手が優しく頬に触れて。
少し歪んだ希夜くんの顔。
ちょっと前なら考えられなかった。
こんなにいろんな表情をする希夜くんを見られる日が来るなんて。
「しかも、この格好……見られたんだよね」
希夜くんの手が私の肩に移動して、私の着てる衣装に視線を落とした。
はぁとため息をついた希夜くんが、ゆっくりと顔を近付けてくる。
「希夜、くん?」
「可愛すぎる」
そう言いながら、ずきんも一緒に私の頬を両手で包み込む。
「……希夜くんだって、クマの格好、可愛いよ」
「からかってるでしょ」
少しムッとした表情をする希夜くん。
「そんなことっ!」
「クマだって赤ずきんちゃん襲っちゃうから」
耳元でそうささやかれると、身体の熱が一気に急上昇して。
希夜くんのささやきにはとことん弱い。



