「そんなことより、花純、危機感なさすぎ」
「へっ、ちょ」
希夜くんは詰め寄ると、教室の窓際の方まで私を追い込む。
カーテンで光を遮られた教室は薄暗くて妙にドキドキしてしまう。
「仮にも元カレだよ?前はあんなに男の人警戒してたのに。……慣らさせる手伝いするって言った俺が悪いけど」
私の肩にトンとおでこを置いてそう呟く希夜くん。
さらに心臓の音が煩くなって、これじゃ希夜くんに聞こえていそうで恥ずかしい。
「……私は、希夜くんのことしか見てないよ?」
「うん。けど、花純とあいつが一緒にいるの見るたびに、過ぎっちゃうんだ。花純の初キス奪ったんだよなって」
『初キス』なんでワードが希夜くんの口から飛び出してくるとは思わず、顔がボッと赤くなる。
そんなこと、考えてたんだ……。



