「それにしてもほんとすごい人だね〜うちの学校ってこんなに人気あったんだ……」

「うちの学校、位置的に、ちょうど女子校と男子校の間にあるじゃん。だからこういう日って出会いの場になってるんじゃない?」

「あぁ、なるほど……」

舞子と校舎の中を歩きながら周りを見渡す。

「花純、須永くんといつ回るんだっけ?」

「あっ、うん、私も希夜くんも明日は午前だけだから午後から一緒に回ろうってなったよ」

2日間ある学園祭の内、最終日を一緒に過ごすことになって今から楽しみでニヤケが止まらない。

「明日ね」

「ごめんね、舞子、一緒に回らなくて」

「なにそれ、私のこと哀れに思ってるの?」

「別にそんなつもりじゃ!」

「嘘。今日もずっと一緒だからいいわよ。楽しんでくるがいい。私は逆ナンでもしとくから」

「逆ナン……」

「赤ずきんちゃんみーつけたっ」

っ?!