「完全に今のはヤキモチだ。女の人に妬くとかほんとダサいよね……ごめん。まじで俺、余裕ないみたい。こんなことでムキになるとか……」
嘘……。
不機嫌に見えたのは、単純に古畑先輩たちにヤキモチ妬いていたからなの？
耳だけじゃなくて顔も若干赤くした希夜くんをみて胸がギュッとする。
「ヤキモチなんかしなくても、私はずっと希夜くんが一番だよ」
視線をしっかり合わせてまっすぐ、気持ちを届ける。
「……っ、そんな顔でそういうこと言うから」
「えっ……」
希夜くんの手がフッと伸びてきたかと思えば、その手が私のうなじに回って。
「ほんとずるい」
耳元でそう囁かれたかと思ったら、唇に優しく口づけされた。
「……希夜くん、外」
唇が離れて、きっと真っ赤な顔になってる状態でそう言えば、
「誰もいないよ」
なんてフワッと微笑んで。
「そういう問題じゃなくて」
「俺ばっかり花純のこと考えてるのやだから。花純も俺で頭の中いっぱいにしてよ」
希夜くんはそういう時再び、唇を重ねてきて。
