「花純のことだからすごく気を遣っただろうし、ほんとママ自分勝手すぎたなって。でもおばあちゃんのこと思うとやっぱり花純に我慢してもらうしかなくて」
ママはちゃんと、私のことを心配してくれてたんだな。
その事実だけで、ママの本心が聞けただけで、とっても嬉しい。
「私、今回のことでなにも我慢なんてしてないよ。恵美さんも寛さんも希夜くんも、本当にたくさん良くしてくれたの。すごく感謝してる」
「花純……」
「ずっとママとふたりだったから、最初は私も不安だったけど、でも本当に良かったって。最後は泣いちゃうぐらい、大切な思い出になったし。へへ」
照れ臭くて最後は笑ってごまかしたけど、ママが私の話を聞いて涙ぐんでいて、それをみてこっちまで少し泣きそうになって。
「ありがとう。なんだかすごく嬉しい反面、花純には早く自立して貰わなきゃって言っておきながら、ちょっと寂しいわね、みない間にずいぶん大人になっちゃって」
「え〜!全然大人じゃないから!帰ってきたんだから少しはまた甘えさせてもらうし!」
そう言ってママにギュッと抱きついて。
「あ、あとね、ママ、実は……」
私は、もう一つ、大切なことをママに話すことを決意した。



