希夜くん、こういうことみんなに言っちゃうタイプなの?!
いや、私との関係を隠さないでくれるのは嬉しいけど!
「だから……」
「へっ……」
突然、引き寄せられたかと思うと、フワッと希夜くんの匂いに身体中が包まれて。
教室中に「キャーーー!」という歓声が響きわたる。
「小山さんのこと、誰も取らないでね?」
後ろからギュッと私のことを抱きしめたまま、そういう希夜くんに、顔だけでなく身体全体が熱くなって。
こんなの、嬉しくなるに決まってるよ。
*
「ごめんね小山さん。急に呼び出したりして」
連れてこられたのは、普通科と特進クラスを繋ぐ渡り廊下の先にある非常階段。
ふたりで階段に座りながら、話しをする。
宿泊研修の夜を思い出す。
「ううん、大丈夫、だけど。ちょっとびっくりした、かな。まさか希夜くんの方からわざわざ会いにきてくれると思わなかったから」
しかも、ちゃっかり付き合ってることまで言っちゃったし。
それに、みんなの前であんな大胆な……。
『小山さんのこと誰も取らないでね?』
思い出すだけで顔が火照ってしょうがない。



