「須永くん!!」
あと一歩で廊下に出られる、と思った時、教室から誰かが希夜くんを呼んだ声がして、彼が足を止めて振り返った。
「須永くんと小山さんって、付き合ってるの?」
ドキン。
今、それ聞く?!
たくさんの人が注目してるなか、どんな顔をしていいかわからない。
私みたいなのと付き合ってる、なんて希夜くんのイメージもきっとガタ落ちだ。
「あ、あの、この前の宿泊研修のことで……」
私と付き合ってることがみんなにバレるなんて人気者の希夜くんにとって迷惑なんじゃないかと思い、慌てて思いついた言い訳を話そうとすると、
右手が優しく包まれて横から大好きな香りが広がった。
「付き合ってるよ。ね?小山さん」
「えっ?!……あっ、は、はい」
突然の公開交際宣言に、恥ずかしくて顔が熱くなる。



