クール王子ととろける溺甘♡同居


「え、須永希夜こっちに来るんですけど」

舞子が視線を希夜くんから晒さないまま小さく呟く。

「そうだね……」

たくさんの人に注目されてるにも関わらず、希夜くんはそんなのお構いしで私たちの席へと向かってきて。

「小山さん、ちょっといい?」

私の目の前に立つ彼は優しくそう聞いてきた。

「あ、う、うん」

みんなの視線が少し痛くて、ちょっと下を向いて返事をする。

「え、あのふたりってどういう関係?」

「前にふたりが映画館にいるの見たって噂があったけど、あれ見間違いじゃなかったのかな?」

「それ私も聞いた。絶対嘘だと思ってたのに」

教室にいるみんなが、私と希夜くんの関係に騒ぎ出す。

『絶対嘘だと思ってた』
はちょっと傷つくけれど。

教室の後ろのドアに向かう希夜くんの背後について歩く。

一体、どうしたんだろう。

とにかく、早くこの教室の空気から抜け出したい。