「……希夜くんこそ、」
「え?」
何で泣きそうになるんだろう。
私は彼女でも何でもないのに。
こんな気持ちになる資格なんてないのに。
「……希夜くんも、今日、女の子と歩いてたじゃん」
「……っ!」
チラッと彼の顔を見ると、眉毛が微かに動いて少しでも動揺しているのがわかった。
あぁなんだ。
やっぱり、そういうことなんだって。
希夜くんがわからないよ。
私が二見くんとどうにかなったと思うんなら、どうして私のことを詮索しようとしたの。
どうして、大切な子がいるのに、私を気にかけるの。
思うことは溢れてくるのに、うまく言葉にできない。
これを吐き出しちゃえば、希夜くんに好きだって告白してるようなもんだもん。
大切な人がいる希夜くんに告白なんて、それこそ迷惑な話しだ。
彼女はいない、って言ってたくせに……。



