二見くんと別れて、帰り道の公園のベンチに座って、受け取ったピンクの紙袋から中身を取り出す。

さっきの二見くんの目、中学のころ私に告白してくれた時とおんなじ目をしていたなぁなんて思いながら。

紙袋に入っていたのは、有名高級チョコブランドのロゴが入った、可愛らしい長方形の箱。

箱にはリボンが付いていて、あの二見くんがひとりでこれを買ったのを想像すると、なんだか可愛いくて。

パカっと箱を開けると、6つの可愛らしいデザインのチョコレートがまるで宝石のように綺麗に並んでいた。

あんな簡単な応急処置へのお礼にしては良いものすぎて申し訳ない。

でもきっと、このチョコに、あの時の気持ちも込めて、二見くんは最後だって言ったんだろう。

二見くんなりの気持ちの表し方なんだろうな。

これを食べ終わったら、私のトラウマは完全に過去のことにして蓋をする。

そして、希夜くんに自分の思いを伝えるんだ。