「おい!私も裁判にいただろう!!」

葉月の前に、知恵の神・オモイカネが姿を見せる。葉月は「はあ!?知らね」と言い、沙月はよく神様の前でそんなこと言えるなぁと苦笑した。

他の神様も自己紹介をし、葉月が沙月に説明をするということが続く。

水の姫神・オカミノカミ。火の神・ヒノカグツチノカミ。美の神・ヤマトタケルノミコト。風の神・シナツヒコノカミ。自己紹介をしてもらった後は、当然ヤマタノオロチの話になった。

「町の人にはヤマタノオロチのことは言ってねえ。だから、人々が気付く前に封印してほしい」

赤と金の豪華な装飾が施された着物を着たヒノカグが、沙月と葉月をまっすぐ見つめる。二人はしっかりと頷いた。

「僕らもちゃんと協力はするけど、ヤマタノオロチがどれだけ強いか正直わかんないんだよね〜」

手鏡で自分の顔を見ながら、ヤマトタケルが言う。沙月はキングを思い出し、笑いそうになった。

「私も全力を出します。……頑張りましょう」

オカミもそう言い、葉月が口を開く。

「これは、最初で最後の運命をかけた戦いだ。絶対負けられねぇ」