「……僕はもっとしたいけど」


息がかかって、くすぐったい。

絶妙なこの距離感のせいで、さらに心拍数が上がっていく。


「も、もう耐えられない……っ」


「せっかく慣れるための練習なのに」


練習とか言って、依生くんがただキスしたいだけなんじゃないかと思い始めた。


「また今度……にしてください…っ」


「んー、仕方ないなあ。
じゃあ、次のキスは帆乃からしよーね」


相変わらず、ちょっぴりイジワルな依生くんは今日も健在。