姉さんが言った事は衝撃的だった。
抗ガン剤が効かない。家で死にたい…
発言が姉さんらしくなかった。
「そんな…」俺はいつ間にか泣きそうになっていた…
姉さんはもう、生きる事を諦めている。そんな気がした。
俺が、家に戻る事に賛成したのは姉さんが放ったある言葉だった。
「龍。生きることを諦めているわけじゃない
。本当はもっと生きたい。でも、死んでしまうと決まった今、龍達と一緒に居たい気持ちの方が強いの…」姉さんは泣きながら言った。
俺は、その言葉に胸を打たれてしまった。
気付くと「わかった…」と言っていた。