「ねぇ、龍。」私は言った。
「なんだよ。」と龍は言った。
「私ね。抗ガン剤が効かなくなったみたいなの…だから、家に帰ろうかな?って思って」私は龍に言った。
「効かなくなった…」と龍はボソッと言っていた。
「そう。家で死にたいの…」私は言った。
「そんなの、母さん達が怒るだろ?」と龍が言った。
「母さん達にはもう言ってあるの。龍で最後だから…」私はハッキリと言った。
「そんな…」龍は泣きそうな声で言った。