耕が出来た時、ある疑惑が浮上した…
私の母さんの事だった。
悪性リンパ腫は、遺伝で発症する可能性がある、とおばさんがどこからか聞いてきたのだ。
本来ならそんな事はあり得ない…だが、私の祖母も悪性リンパ腫で亡くなっていた。
藍が出来る頃、おじさんやおばさんと話し合った。
今、私は娘同然で育てて貰っている。もし、本当に私が悪性リンパ腫になり死ぬとしたら下の子達は悲しむだろう。今のうちに仲の悪いように演じていればこの子達はおじさんやおばさんの方に行く。それが私の提案した事だった。

「もう、バレちゃったのね。」とおばさんが言った。
「みたいですね。辞めますか、演技。」私は言った。
「じゃ、そうしよう。」また、仲のいい家族に戻ったのだった。
だが、私の体調はだんだんと悪くなって行く…