最後の一瞬でもいい…君に会いたい

touch.7 名前のむこう側

「ん?なぁに?」

目を細めて優しく微笑むその姿に、
私は泣いた。

「れい先輩。」
「れい先輩……れい先輩。」

ウザがられてもおかしくないくらい
何度もまるで確かめるように名前を呼ぶ。

めんどくさい女だと思われているだろう。

でも、その名前を口にする度
涙が溢れてどうしようもないのだ。

「しずく。大丈夫。」

涙を拭っていた手にそっと触れてきて
言った。

「もういいから。」

私はその一言に全てを
持っていかれたのを感じた。