最後の一瞬でもいい…君に会いたい

touch.5 片思いをはじめよう

暖かい陽を浴びて…私は目を覚ました。

少し冷めた風が、私のくせ毛の隙間を静かに通り過ぎてゆく。

元々色素が薄かった私はサッカーをしてきて、より髪が茶色くなっていた。

かざすと透けるような髪質。

小さい頃から褒められる、くり色の瞳も私は好きになれなかった。

自分が嫌いで嫌いで。

自信もなくて、恋愛なんて出来ないと思ってた。

それなのに、耳に残る君の少し低い暖かい声が私を揺らす。

初めての不思議な感覚にとらわれつつ、記憶の中の君の輪郭をなぞった。

スラリと伸びた綺麗な背筋、ふわりとした柔らかな髪、
美しい曲線を描く横顔のラインが印象的だった。

もっと知りたい、近づきたい、触れてみたいと初めて思った。

私は君に恋してる。

顔が赤く染まるのを火照った熱で感じながら、自分の気持ちを確かめた。

名前を呼んでみたい、君が私を真っ直ぐに呼んでくれたみたいに。



ただただ真っ直ぐと……