☆☆☆

これは仕方のないことだったんだ。


ちょっとやり過ぎただけ。


元はといえば人の彼氏に手をだした明日香が悪い。


家に戻って来たあたしはベッドにもぐりこんで何度も自分にそう言い聞かせた。


明日香の死体は無事に処理することができた。


人にも見られなかったし、リュックも元通り返すことができた。


川は思ったよりも深かったようで、明日香の体は上からじゃ完全に見えなくなってしまった。


そのまま魚のエサになり、やがて消えてくれることだろう。


心配なのは、修人だった。


修人は終始泣きそうな顔をしていたし、犯した罪の重圧に耐え切れずに誰かに言ってしまう可能性があった。


もちろん、誰にも言うなとクギを刺しておいたけれど、ああいうタイプは意外と弱いのだ。