明日香の首筋に手を当ててみると、暖かさを感じる。


でも、脈を感じることはできなかった。


今度は明日香の胸に手を当てる。


心音を感じることも、呼吸を感じることもできない。


ようやく事態を理解して、全身から血の気が引いて行くのを感じた。


死んだ。


あたしたちが殺してしまったんだ。


「どうすんだよこれ……。俺たちが殺したんだ!」


「うるさい!」


叫ぶ修太にあたしはそう言い、睨み付けた。


「和人は、ずっとここにいたの?」


「あぁ。もしかして死ぬんじゃないかと思って、ついてた」


和人はそう言い、頷いた。


「それなら、他の人にはまだ気が付かれてないんだよね?」


「そうだ、気が付かれてない」