持ち主である咲紀は死んでしまったし、あたしが応募しても誰も気が付かないだろう。


そう考えて、ゴクリと唾を飲み込んだ。


これはチャンスかもしれない。


「どうしたの? もしかして参加するつもり?」


明日香にそう聞かれて「参加してもいいかもね」と、答えたのだった。