ストーリー

「違うんです!」


咄嗟に、そう言っていた。


全身に汗をかいている。


女性客に言われた『犯罪者』という言葉。


蔑んだ視線が刃となって突き刺さっている。


「あたしはただ、今日1日手伝いで来ただけで……。雇ってもらっているワケじゃないんです」


言いながら、自分の声がだんだん小さくなっていく。


ここにいちゃいけない。


迷惑をかけてしまう。


「あらそう? それなら良かった。もう二度とこのコンビニに来られないかと思った」


女性は大きなお腹を揺らして笑う。


本当に楽しそうな声を上げて笑う女性を見て、あたしはバックルームへと逃げ込んでしまったのだった。