☆☆☆
沙月が登校してきたのはそれから10分後のことだった。
「おはようみんな」
そう言って笑顔を向けられると、あたしでもキュンとしてしまう。
「おはよう! ねぇ沙月、昨日すごいものを見たんだよ!」
あたしは沙月に駆け寄り興奮気味に言った。
このアプリを教えてくれた沙月に、真っ先に教えたかったんだ。
「なに?」
「昨日の駅の火事、知ってるでしょ?」
「もちろん。結構長く燃えてたってニュースでも言ってたね」
「その現場にあたしたちもいたの」
そう言うと、沙月は「本当に!?」と、声を大きくして言った。
「本当だよ。沙月が教えてくれたアプリに遊びに行く場所を質問したら、駅前のショップって言われたの。そしたら偶然あんな大きな火事に遭遇して、びっくりしちゃった!」
自分でも少し大げさかもしれないと思いつつ、身振り手振りを交えて力説する。
「写真は?」
沙月にそう聞かれてあたしは「え?」と、固まってしまった。
「あれだけの火事だったんだから、写真とか動画とか撮ったんじゃないの?」
「あ、それは……」
沙月が登校してきたのはそれから10分後のことだった。
「おはようみんな」
そう言って笑顔を向けられると、あたしでもキュンとしてしまう。
「おはよう! ねぇ沙月、昨日すごいものを見たんだよ!」
あたしは沙月に駆け寄り興奮気味に言った。
このアプリを教えてくれた沙月に、真っ先に教えたかったんだ。
「なに?」
「昨日の駅の火事、知ってるでしょ?」
「もちろん。結構長く燃えてたってニュースでも言ってたね」
「その現場にあたしたちもいたの」
そう言うと、沙月は「本当に!?」と、声を大きくして言った。
「本当だよ。沙月が教えてくれたアプリに遊びに行く場所を質問したら、駅前のショップって言われたの。そしたら偶然あんな大きな火事に遭遇して、びっくりしちゃった!」
自分でも少し大げさかもしれないと思いつつ、身振り手振りを交えて力説する。
「写真は?」
沙月にそう聞かれてあたしは「え?」と、固まってしまった。
「あれだけの火事だったんだから、写真とか動画とか撮ったんじゃないの?」
「あ、それは……」