佑里香は食べ過ぎた結果、胃が破裂していたのだから。


自分では止めることができなかったんだろう。


「それ、本当か?」


その声に振り向くと、昌一が立っていた。


昌一は悲痛な表情を浮かべている。


「昌一……」


「お前の、その目もアプリのせいか?」


そう聞かれてあたしは自分の瞼に触れた。


良くなると思っていた腫れは、日に日に悪化していっている。


「昌一、どうしたらいいと思う? このままじゃクラスが崩壊しちゃうよ!」


美世がすがるようにそう言った。


「なにもかもがアプリのせいだなんて、俺は思わない。結局心の弱さも関係してると思う」


その言葉には突き刺さるものがあった。


自分が強くあれば、洗脳されずに済んだのだろうか?


でも、誰にだって心に隙間はあるはずだ。