佑里香が死んだのは夜中の間だったらしい。


いつもどおり自室で眠っていたはずの佑里香が、朝になっても起きてこない。


心配した両親が確認しに行ってみると、佑里香はすでに亡くなっていたらしい。


「食べ過ぎだってさ」


教室内のどこから、そんな声が聞こえて来た。


そう佑里香の死んだ理由は食べ過ぎだった。


普通ならお腹を壊して終わるはずが、佑里香は自分から嘔吐しないように我慢をしていたらしい。


トイレには行かず、一晩中食べ続けていたようだと、佑里香の両親から聞いた。


「やせ気味だったことは気にしてたけど、そこまでするなんて……」


真っ赤に充血した目で美世が言った。


佑里香の葬儀から3日経過していたけれど、1番仲がよかったあたしたちは簡単には立ち直る事ができないままだ。


「……もしかしたら、アプリに質問したのかも」


あたしはそう呟いた。


もしかしなくても、そんな無謀なことをするなんてアプリのせいだとしか思えなかった。