「ねぇ、卓治と成仁の2人はアプリのせいであんな風になったのかな?」


そう聞いてみると、昌一は驚いたように目を丸くした。


「お前、今更気が付いたのか?」


「え?」


その言葉にあたしは首を傾げた。


今の言い方だと、昌一は最初からあのアプリが危険だと知っていたように感じられたから。


「まぁ、俺もほとんど信じてなかったけど、あのアプリには洗脳効果があるらしい」


「え……?」


あたしが考えていたことだ。


「だからアプリを使うなって言っただろ?」


「なんで昌一がそんなことを知ってるの?」


「なんでって、沙月から聞いたに決まってるだろ? 危ないから使わない方がいいって」