「ちょっと体調が悪いの。あたしのこと心配してくれてるんだ?」


嬉しくてそう聞くと、昌一は照れたように頭をかいた。


「そりゃ、ちょっとは気にするだろ」


「ありがとう昌一」


「無理にとは言わないけど、しっかり食えよ」


そう言ってあたしの頭を撫でる。


その感触にあたしはニヤケが止まらない。


ほらね!


あのアプリの言う通りにしていれば昌一はあたしを見てくれるんだ!


大好きだという気持ちが今にもあふれ出してしまいそうだ。


でも……。


あたしは相変わらず男子生徒たちに囲まれている沙月へ視線を向けた。


あたしのライバルは沙月だ。