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せっかくダウンロードしたのだから、使ってみないともったいない。


「どうする? どんな質問にする?」


アプリを起動した状態で美世がそう聞いて来た。


「そうだなぁ。次の授業ってなんだっけ?」


「次は社会だよ」


あたしの質問に佑里香が答えてくれた。


「社会の先生って全員に問題を当てて行くよね? どんな問題が当たるか聞いてみようか」


「それいいね! いきなり指されてもわかんないし」


美世はそう言い、さっそくスマホへ向けて話かけている。


「でも、まだそんなに学習してないのに問題までわかるものなのかな?」


佑里香は首を傾げてそう言った。


「まぁ、そうだよね。でもわかる範囲で答えてくれてるじゃん」


美世のウサギはすぐに答えを出してくれている。


「すごいよこれ! 教科書の内容なんて話してないのに、ちゃんと答えてくれた!」


美世はそう言って飛び跳ねて喜んでいる。


どうやら、ウサギからの回答はちゃんと高校2年生の社会に沿ったものだったようだ。