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小テストはその日の内に戻ってくることになった。


その点数を見てあたしは目を丸くする。


「すごいね! 沙月が教えてくれた方程式しか出なかったなんて嘘みたい!」


美世が興奮気味にそう言いながらあたしにテスト用紙を見せて来た。


点数は100点だ。


「すごいじゃん美世! 100点なんて!」


「なに言ってんの。麗衣だって100点じゃん」


そう言って笑う。


そう、なんとあたしの点数も100点だったのだ。


ウサギの言う事を信用して1つの方程式にかけてよかった。


数学で100点を取ったのなんて、初めての経験かもしれない。


「麗衣と美世も点数良かった?」


嬉しそうな佑里香の声を聞けば、テストの結果がどうだったのかすぐに理解できた。


3人とも100点だったのだ。


まさかこんな結果になるとは思わなかった。