「それがね、アプリを起動している時だけなんだか気分が悪くなるから、消しちゃったんだよね」


残念そうな顔で美世がそう言った。


「嘘、消しちゃったの!?」


あたしは驚いてそう聞き返した。

同時に、美世が嘔吐してしまったことを思い出す。



あたし自身も妙なメマイを感じていた。


「うん」


「それって、本当にアプリのせい? スマホ画面の見すぎじゃなくて?」


そう聞くと、美世は眉間にシワを寄せて首を傾げた。


「わかんないんだよね。でも、あのアプリを消すことでスマホの使用時間も減ってるから、まぁいっかと思って」


「そっか……」


佑里香も残念そうな顔をしている。


せっかくアプリに馴れて来た時に、美世が消してしまったからだろう。